不遡及の原則に対する考察

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最近、税理士の考え方が「自己中心的な遡及主義」である事を実感して、遡及に関して考えを巡らせることが多くなった。

朝令暮改、まぁよくある話で、朝言われた指示が夜には変わる。さて、これは如何様にも対応できる。つまり、人海戦術をつかって無駄なコストが発生するが、前に進ませることはできる。しかし遡及に関しては、前に進む以前に過去の行為を否定されるのでマイナスから進む可能性が出てくる。

近現代民主主義において法の遡及適応は禁止。不遡及の原則。ただし、租税法律主義における法の遡及適応は適法と憲法も謳っているという。

これ読んでみて例として武富士事件があがるが、利息の遡及適応、社会的平等性を行った時に遡及は正しいという論調だが、やっぱり違和感がある。ビジネスを行うときにルールを調査し、法令に違反しないように弁護士やその他の専門家に相談して決めていくわけだが「社会的平等の錦の御旗のもと」に遡及を許す行為はやはり禁止すべき内容であると考える。当然遡及する前は、その前提で各自が契約を結んでいる以上遡及する行為はその契約事項を否定する行為にあたるため、するべきではなく感じる。一番危険なのが「庶民」「民衆」といった自己利益しか主張しない人々を前提に「社会的平等の錦の御旗のもと」の行為は危険極まりない。

どこかの国の主張と同様であり、税務に携わる人間の根本的思想が「自己中心的な遡及主義」に陥りやすい状況(国が主導した時点)を鑑みると原則禁止ではなく絶対禁止の方がリスクが少ないのではないかと思う。

憲法を改正するなら不遡及の観点をすべての法律に適応させるべきである。